ADMIN MENU ≫ | IMAGE | WRITES | ADMIN
スポンサーサイト 
--.--.--.-- / --:-- 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
覇道高校、新撰組! ~真昼の星 第五幕~  
2006.07.14.Fri / 06:01 
時刻は黄昏。
まるで世界がバカでかい鬼灯に包まれたかの様な、鮮やかな茜色の空。
僕たちは校舎から離れた生徒会本部の前に居る。
一昔、辺りを仕切っていた武家屋敷なんだ、と聞いても納得してしまうだろう豪壮とした和風建築だ。
正面の門扉はない。いつでも生徒が訪れることが出来る披かれた生徒会であれ、という配慮というかモットーらしい。
「さ、入って入って」
既に何度も出入りしている鮎、左蔵、剣信の三人(ちなみにナコトは図書室の手伝いの時間だ。)は特筆すべき点は無いが、落花がコンクリート漬けになったのか全身がガチガチに固まっている。
仕方ないと言えば仕方ない。生徒会補佐、風紀及び治安を守る新撰組は正直評判はあまり良くないからだ。
恨みを買っているなど目の敵にされているなどマイナス概念ではなく、仕事柄だろう、一般生徒には専らお堅い連中というイメージが蔓延しているのだ。
現に僕もそうだったし。ま、入ってもみるとそうでもないんだけどね。
今度、情報公開などつらら先輩に進言してみようかな。謎の懲罰機関という印象を拭えば隊員も増えそうなもんだけど。

「で、では失礼して――」
天空橋さんがぽかーんと開いた口をキツく引き締め、決意を決めて歩き出したそのとき、突風を纏い変な男が正門から飛び出てきた。
いや、出てきたというのは語弊があるな。正しくは錐揉み回転しつつ飛ばされた、の方が正しい。
水面を切りつつ飛んでゆく小石のように男は地面をバウンドし、砂利による摩擦係数により停止する。この場合の式は…そんなことより、その男には見覚えがあった。
無造作に伸ばされた赤い髪は水面に漂うワカメみたいにだらしなく広がっていて、指先ひとつぴくりとも動かない。
粗野に着込まれた学生服といい、無駄にがっちりした体、そして屋敷から吹っ飛ばされる男といえば一人しか居ない。
あれは――
「見なかったことにして入りましょう。」
「なななな、なんやのあの人!?」
「あれはねっ、ただの吹っ飛ばされるのが好きなドマゾ君だよ。」
鮎が一点の曇りない笑顔でそう告げる。…というか何処でそんな言葉覚えたんだ。
「新撰組の一人です。久遠・空亜(クドウ・クウア)っていう、所謂筋肉バカです。」
一部のものは知っているが、つらら先輩に弟子入りしたクトゥグアである。名前が安直なのは僕の所為ではない。
今は一般生徒の振りをして生徒会本部の小間使い的キャラと化している。どうせならメイドを雇って欲しかったなんて思ってないぞ。

「腹のガードが甘いと何度言ったら解る!」
怒気を含んだ声が響き、長身の女性が門から出てきた。
精巧な人形を思わせる精悍な顔立ちだが、右目だけに一閃、縦に傷が走る。
首元で括られた濃い瑠璃色の長髪をしずしずと揺らすのは御堂・つらら(ミドウ・ツララ)。彼女は元生徒会副会長であり、現新撰組局長だ。
「む、八神か。」
「ども。ちょいと相談がありまして。…お邪魔でしたか?」
いや、とため息混じりに疲労と憂いをブレンドした顔を浮かべる。
「流石にそろそろ堪えて来たから小休止を取ろうとした所だ。奴も飛び飽きたころだろう。」
「因みに本日の飛距離は総合して如何程ですかね?」
左蔵の問いにつららは暫く眼を閉じ思案に暮れる。
「伊豆までは行けるだろう…と言った所か。」
…おいおい、ここは千葉西部ですよ。
左蔵はお見事、と言い何やら手帳を開く。世界地図が書かれたページだ。そこには蛇のようにうねり歪曲した線分図が書かれていて、慣れた手つきでかりかりと万年筆を走らせる。
「何?それ。」
「久遠氏飛距離グラフだ。もう少々でハワイへ到達するぞ。誠に逸興だね。」
両者に何か景品でも進呈するか、と慮っている左蔵を僕は華麗に無視。
剣信は慣れているのか相変わらずの無表情で、鮎はさっきから小石を拾っては久遠に投げている。

「今、覇道に来客中でな。客間は使えん。こんな所で話もなんだ。夕涼みがてら縁側へ行こう。」
つらら先輩はさながら現代に生きる武士のように凛とした立ち振る舞いで堂々と歩き出す。
すかさず僕らは親カルガモに追随する子ガモよろしく、つらら先輩の後を追い、ぞろぞろと屋敷に入った。
…後で思い出したけど久遠は放置したままだった。









△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

【あとがき】
雪都「お前、影薄いよな…」
鮎「あんですとっ!?」
雪都「第一、ヒロインっぽくないし」
鮎「ボク、ヒロインだったの!?」
雪都「お前とつらら先輩の二強のつもりだったんだけどね、最初は」
鮎「…あゆパンチ!」
雪都「いつっ。まぁ、元気系幼馴染とクールビューティー先輩。もはや磐石だな、とか思ってた時期がありました。」
鮎「…あゆキック!」
雪都「ぐっ。とりあえず、つらら先輩は良い感じかなとか思うんだけどさ――」
鮎「あゆエルボー!!!」
雪都「だぁぁぁっ!ふざけんなロリっ子が!背が小さいと攻撃的になるのか!?」
鮎「小さい言うなっ!」
雪都「あえて言おう!特に胸が小さいと!」
鮎「うわーん、しねー!!!」
スポンサーサイト
テーマ:☆オリジナル小説☆ - ジャンル:小説・文学
COMMENT TO THIS ENTRY
   非公開コメント  
スポンサーサイト覇道高校、新撰組! ~真昼の星 第五幕~ のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

雪都

Author:雪都
name:雪都
age:20
sex:♂
condition:神様、ゲームを最後まで続ける力をください

messenger☆
heart_to_heart_symphony
@hotmail.com

mixi☆
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=1880641

カウンター

ペット

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

doumei


CopyRight 2006 君と私のクロニクル All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。