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覇道高校、新撰組! 第十四幕 
2006.06.02.Fri / 04:29 
覇道高校体育館。
造りとしては特に特筆する場所は無いが、広さが異常であることで有名である。
もし野球をするのならば10試合同時に出来るのではなかろうかという広大な建築物。
室内で長距離走が可能という冗談のようで本当であるから恐ろしい。

ハスター(人間に加勢していると知られたら何を言われるか解らないと言い、風を屈折させ透明化している)に連れられ、命と鮎と剣信は体育館入り口に唖然として三人並んで立っていた。
体育館の重厚な鉄扉を開けたら―――そこは雪国だったのだ。

胸の高さまで雪が積もっており、背の低い鮎なんか身長と同じくらいだ。
まだ尚、上空から少量だが滾々と雪が降っているのを確認。
命が堆積した雪を恐る恐る触ってみるとやはり冷たく、掌の温度で水滴と化す。
「本物の雪だよ、これ。」
雪原は遥か遠くまで続いており、視界の届く限り白が続いている事を確認する。
天井に幾本も吊るされた水銀灯が銀世界を更に白く染めていた。

三人で入り口の雪を軽く手で掻き出し、即興の階段を造りうず高く積もった雪上へ出る。
「うぇー…手が痒いよ…」
鮎は小さな手が真っ赤になっており、両手を擦り合わせ摩擦熱で暖を取っていた。
命は生暖かい視線でその光景を見てからゆっくりと雪原を見回す。
するとやや前方にドーム型の膨らみが目に映る。
ちょうど人が潜れるぐらいの穴がぽっかりと開いており、中からは煌々と明かりが洩れていて、
「かまくら、なのかな?」
命は誰に言うと無しにつぶやく。
見回しても他には特に気になるものは無かったので(何で雪が降っているのかを除いて、だ。)一同は"かまくら"を目指した。

"かまくら"に近づくにつれ入り口から中の様子が伺える。
何処から引いたのか天蓋には白熱電灯がぶら下がっていて、中をオレンジ色に照らしていた。
足が短い四角のテーブルに布団がかかったものがある。炬燵なのだろう。
卓上には籠があり、温州みかんが幾つも盛られている。
その炬燵の中に入りプラズマテレビを観ている女性がいた。

「あの、ごめんください」
命一行は"かまくら"の入口兼出口に立ち、声をかけた。
予想外だったのかその女性はびくんと震え、物凄い勢いで振り返る。
凛とした目付きに引き締まった唇。意志の強そうな整った顔立ち。
青空のような色をした髪は長く伸ばされ、後ろに流れる。
肌はこれまた雪のように白く、線は硝子細工のように細い。
痩せ型であるが出るとこはしっかりと出ていて、へこむ所は律儀にへこんでいる。
胸を強調したゴシック調の服を着ていて正直目のやり場に困る。

「なんですかぁ?」
鼻に通る艶かしい口調で女性は応答。
「この雪はひょっとして貴方が…」
「そうですけど…何かぁ?」
「出来れば止めてほしいなぁ…なんて思うわけですが…」
命が尋ねるとその女性は詰まらなさそうに炬燵に顎を乗せて喋る。
「だって暇なんですものぉ」
つーんとした表情で視線を薄型プラズマテレビに顔を向け、みかんを手に取り向き始めた。
(なぁ、ハスター、お前ら召還された組って暇なのか?)
命は"かまくら"から出て小声でハスターに告げる。
(当ったり前だ!オレらは別に呼び出されただけで何も指示はされて無いんだからな!)
(『本』を持ってる人も何がしたいんだか…。というかあの人を止めるにはどうすれば良い?)
剥いたみかんを口に入れ、咀嚼しながらチャンネルを変えている美女を指差し命。
炬燵に一緒に入りテレビを観ている鮎はこの際無視する。
(うーん、刺激ある遊びで欲求が満たされれば良いんじゃないの?オレみたいにさ。)
(剣信はどう思う?)
(そうするしか無いんじゃないか?)
小声の談義が終わったところで、命は再度女性に声をかけた。

「あの、暇なら僕たちと遊びませんか?負けたら勝者の命令を一個聞く、でどうでしょう?」
油が切れたロボットの様にコマ送りで首を向けてくる美女。
んー、と唸り天蓋のライトを見つめつつ
「まぁ、良いでしょう。暇だし、ねぇ。」
リモコンの電源ボタンを押してテレビを切りつつ、すくっ、と炬燵から出て伸びをする。
以外に身長は高く、剣信ぐらいあるだろうか。
「では外に出ましょお。」

女性は指を天に掲げ、ぱちんと鳴らす。
すると何処からともなく降り注いでいた雪がぴたりと止まった。
視界が良くなった体育館。よぉし、と女性は言い命らを見回す。
「私はイタクァって言うのぉ。昔は氷を統べるもの、とか言われてたけど知らないかぁ。」
イタクァは苦笑しつつ頭を掻く。
そしてふと思いついたように、
「坊や、大切なものって何だと思う?」
命を人差し指で指名する。
「えっと…」
『自分と戦うことだ!』
透明化したハスターが命の後ろから大きく叫んだ。
対するイタクァは目を細め、哀れんだ目で命を見つめた。
「ハスターと同じようなこと言うのねぇ…」
命は何も言わず振り返らないでバルザイの堰月刀で背後を突く。
ひぇう、と謎の声を挙げエビの様に飛び退るハスター。

「私は『冷静さ』だと思うのよぉ。」
透き通った瑠璃色の長い髪を人差し指に巻きながらイタクァ。
「冷静な判断力を養えつつ楽しむことが出来る良い遊びがあるわぁ。」
それはね、と勿体振りつつ、
「みんなで雪合戦しましょお!」
無邪気な子供のように朗らかな笑顔でイタクァは告げた。



         ●         ●         ●


イタクァが提案した遊び『雪合戦』の条件はこうだった。
①イタクァ対ニンゲン3人のチーム。
②雪球が一発体に当たったら退場。
③ニンゲンチームは何してもOK。
④イタクァは能力を行使するが本体を直接狙った攻撃はしない。
⑤敗者は勝者の命令に一個従う。
つまり、イタクァに一発でも当てれば勝ちという勝負。
なんとしても勝って体育館を取り戻さないとここが雪合戦場としか使えなくなる。

命、鮎、剣信、ハスターは塹壕のように掘った穴に隠れ作戦会議をしていた。
実は既に始まっていたりするが作戦は大事だ。
先ほどから頭上をびゅんびゅん飛んでいる雪球(イタクァが投げている)を一応気にしつつ命が言う。
「④番が曲者だよな。相手の出方がまったく解らない。とりあえず、今みたいに雪球を大量生産する能力はあるんだな。お、手出しが出来ない事は分かったぞ。」
「魔法使うとなるとねぇ…」
と鮎が珍しく頭を使っているような顔をしている。
剣信はというと目を閉じ黙考していた。
三人がうんうん唸り考えていた時、ハスターが飄々とした声で提案した。
『イタクァはね、魔力感知が弱いんだ。オレにも気づかなかったし、勿論キミらがバルザイとニトクリスを持ってることも解って無いだろうね。』
だから、と続ける。
『③番にもあるんだ。バルザイとニトクリスを使って一気に攻めれば案外直ぐ勝てるんじゃないかな。』
「ニトクリスの鏡は何とか解ったよ。でも、バルザイの使い方がいまいち解らないんだ。」
と命が片手に持った三日月形の幅広の黒剣を見つめながら言う。
バルザイと呼ばれた剣の表面にじわりと赤い光が走り、ゆっくりと消える。
『そうなのかい?走る前でも言ってくれれば教えたのにねぇ…』
と両掌を上に挙げやれやれのジェスチャー。
キミ達なら上手く使いこなせるんじゃないかな、とハスターは言い三人に語りかける。
ハスターから身振り手振りで教わっている三人。
命と鮎の顔は徐々ににやつき、剣信はふんふんと肯きつつ聴く。
バルザイ使い方講座が終了すると三人は円陣を組み気合を入れ、塹壕から飛び出した。
反撃が始まる。





▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

【あとがき】

雪都(以下、雪):覇道よ!私は帰ってきた!
つらら(以下、つ):む、久しぶりに現れたな。
雪:久しぶりゆえ設定を忘れかけました。
つ:そんなことより八神が頑張っているのに局長の私はのうのうとしても良いのか?
雪:ははは、もうちょいしたら程よく大変になってもらいます。
つ:ほぅ!(キュピーン)
雪:先輩の凄さを知ってもらえますよ?
つ:伊達に鍛えてはいないからな。
雪:脱いでも凄いですもんね。
つ:そ、それは関係ないだろう!
雪:と言う訳で、次回はクロスなんたら式で『つららん(脱いでもゴイスー)その頃は!』をお送りです
つ:まだ引っ張るか!

ベジータ:!!
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