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覇道高校、新撰組!(仮)  第八幕 
2006.05.16.Tue / 05:47 
八神と左蔵は木漏れ日の下を駆ける。
そこは森林と言っても過言は無かった。
五月。
春の終わり。だが夏もまだ始まっていない季節。
目を眩ませる程の鮮やかな新緑のアーチが陽光を躍らせ、
舗装されてない路面は地を蹴る度に腐葉土が舞う。
「なぁ…!この道なんとかならないか!?」
「仕方有るまい、一番の近道だ!!」

校舎群から大分離れた獣道。
段々と人工物が減り、今周囲には自然しか見当たら無い。
「確か、こっちには、寮が、あったよな!?」
「うむ。正確には女子寮。それも箱入りお嬢様用だ。」

息が流石に上がる頃、徐々に木々が疎らになってゆく。
すると前方には焦げ茶色の煉瓦で出来た洋風の館が霞んで見えた。
十階建てはあろうか巨大な佇まいに、寮と呼ぶには憚られる程の装飾。
城と言われても納得するだろうな、と八神。
その森林の中ひっそりと聳える城にまるで似つかわしくない物が刺さっていた。

「うわ、直撃…」
霞んで見えた理由は衝突した時に巻き起こった粉塵。
海賊船の船体が建物の半分ほどまでめり込んだ光景はさも現代アートの様だ。
走行した航路だろう、船尾からなぎ倒された樹木の道が延びていた。

      ●         ●         ●

暫く進むと急に視界が開けた。
庭へ入ったのだろう。よく整備された芝地が辺り一面に広がる。
玄関へ続く石畳に並行するように四季折々の花が生けられていた。
一際目立つ円形の噴水が優雅さを醸し出す一方、館には帆船が刺さりワイルドさを漂わせている。

「委員、部活動の時間でよかった…。」
「死中に活、か。」
覇道学園は授業時間は短いが、その分人生学習として必ず一つ委員や部活動に入る規則がある。
勉強だけでは中々に視野が広まり難いという理由だ。
今は幸いな事にその時間であり人気は無い。
「さっきから気になってたんだけど…。ねぇ、あれは何?」
屋敷に刺さった海賊船の甲板から骸骨の群れ。
片手に赤銅色のやや長めの刀身を持つ剣。
身体には服だったのだろう茶色にくすんだ襤褸切れを纏う。
「海賊だろう。恐らく本物。」
間を空けて八神。
「…演劇部じゃなくて?」
「加えて技術部でも生態研究部でも無い。」
遠めに見えても着ぐるみでは無く、精緻に動く人型の模型でもない。
ならば本物であろう、と。

左蔵は徐に制服の胸ポケットから折りたたみ式の銀色の携帯電話を取り出す。
「軍畑(イクサバタ)か?我輩だ。…うむ。『あれ』を実戦で使用出来る機会が来たぞ。…今日だ。…問題は無い。相手方の得物は鈍のカトラス一本。……遠慮は要らん。……あぁ構わない。では『城』へ至急来い。…保健委員とレスキュー部も呼んで来い。……いや、万が一だが姫らが怪我をしているやも知れぬのでな。……うむ、だから遠慮など要らぬ。……うむ、ではな。」
赤い通話終了ボタンを押し一息。

「我輩が思うに、この怪奇現象は『本』を持つ者の仕業だろう。」
「…『本』?」
うむ、と同意し、
「書名は…『セス・ビショップ抜書』で間違いあるまい。」
八神はスラックスの後ろポケットを探りメモを取り出し、
「名前…教えたっけ?」
驚きの表情を見せる。
対する左蔵は至って冷静。
「いや、しかし想像は付く。海賊船は恐らくラグナールだろう。」
「ラグナール?」
「古代ノルウェーの海賊だ。魔女の母を持ち<血まみれ斧>と呼ばれ恐れられたのが船長ラグナール。竜の頭蓋らしき物が船首に備わって居ただろう。あれは彼のトレードマークの様なものだ。」
「確かにあったけど…。でも何でソイツが?」

目を閉じたまま少し考え込み、そして言葉を紡いだ。
「八神、『死霊秘法』を知っているかね?『ネクロノミコン』と言えば有名だろう?こと召還においては最悪なものだ。最高とも言えるがね。それならば海賊亡霊如き十分可能であろう。」
は、と吐息。
「だが『ネクロノミコン』の表紙は木製では無いと聞く。」

疑問符を浮かべる八神。
「…まだ?」
頭を左右に振り、落ち着けと言わんばかりに手で制す左蔵。
いや、現に目の前で侵略が繰り広げられているんだけどと八神が言おうとするが、
「そこで『セス・ビショップ抜書』なのだ。この魔導書は異端中の異端とも云える物でな。『ネクロノミコン』『ナコト写本』『屍食教典儀』『ルルイエ異本』と四冊の禁書の良い所取りだ。洒落にならんが、これならば条件に合う。そして…その書は表紙が木製の大型本らしい。」

左蔵は一度固められたオールバックの髪を掻き揚げる仕種をし、
「まさかこの学院の図書室に蔵書されているとはな。この光景を見なければ信じなかった所だ。…八神、とんでもない物を持って行かれたぞ。至急…」
「その『本』を回収しろ、だろ?」
うむ、と頷き肯定の意。
「この場は任せたまえ。先ほど友人の軍事研にアポを取った。戦闘オタクには持って来いだろう。ミリタリーゲームだと言えば喜び勇んでやる連中だ。」
先ほどの電話で話していた内容だろうと八神は察す。
「そういえば『あれ』って言ってたけど…」
左蔵はしっ、と言い人差し指を八神の口に当てる。
「違法では無い。…気がするのだ。」
「………聞かなかったことにしとく。」

そうこうしている間に軍事研究会が到着。三百名ほど居るだろうか。
黒の軍靴に緑を基調にした迷彩服。
胸に掲げるはまるで本物の様に精巧に作られている銃身を詰めたショットガン。恐らく模型。恐らく。
軍畑(イクサバタ)と呼ばれた将校服の生徒と作戦を組んでいる左蔵にその場を任せ、別れを告げると、
「すまぬが此れを持って行ってくれ。」
と手の平代の銀板を八神に手渡した。
見れば精密な細工が施された手鏡。素人目にもかなり高級なものだと伺える。
左蔵が散歩している最中に拾い、届け出ようとした時に八神に逢いそのままだったと。
捜索主が居るやもしれぬので、代わりに届けてくれと言う事だった。
八神は二言返事で了解し、スラックスの後ろのポケットにメモと一緒に仕舞った。

時刻は三時。
これ以上被害が出る前に『本』を持ち去った人物から回収しなくては、
と八神は森へ飛び込んだ。



△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
ヴァー
一回途中まで書いて、下書き保存しようとしたら投稿失敗。
スタートにもどる。

すいません、途中でちょい集中力切れた…。
次回にご期待ください(ひ
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COMMENT TO THIS ENTRY
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だよねー。書いてて思った(ひ
ちょっと急ぎすぎたかな、とは思ってます。
強引に持って行っちゃって不自然というか。
 
僕はフツーの文学的なものは書けませんから!
見習っちゃダメダヨ!(ひ

- from 雪都 -

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な・・・何気にさくらがすごいんだが・・・
なかなかいい感じに盛り上がってるね!!
すごい展開だけど
小説にはそのくらいの大胆さがないとなぁ・・・
見習いたい・・・

- from らら -

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