ADMIN MENU ≫ | IMAGE | WRITES | ADMIN
スポンサーサイト 
--.--.--.-- / --:-- 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
覇道高校、新撰組!(仮)  第六幕 
2006.05.14.Sun / 04:34 
昼下がりの道場には二人、つららと舞鬼が居た。
「どーしちゃったんだろ…みことちん」
「うむ…」
舞鬼は既に攻略済みの棒状のキャンディの包み紙を丸め、つららの上着ポケットにさり気なく投下。
「入隊してくれたって事でいいの…かなぁ?」
「だろうか…」
頭に『?』を浮かべまくっているつらら。腕を組んだ状態で片手を顎に沿え、しきりに頭を捻っている。

ひと時の沈黙。
そして、
「…あのね?つーちゃん。やっぱ、あたしも新撰組に入ろうかと思うよ。」
座布団から立ち上がり乱れたスカートを直しながら舞鬼。
「二人ばっかに危険な目は遭わせられないもん。」
「其れは局長として断ろう。」
「で、でも!!」
「でももヘチマも無い。自分が生徒会長と言う事を忘れたか?其れこそ危険な目には遭わせられん。」
つららは舞鬼に歩み寄り頭を撫でつつ、
「お前はずっしり構えて笑っていてくれ。そうでなければ私の調子が狂う。」
はははと笑うつらら。
頭を撫でられていた舞鬼は顔を伏せ声を震わせこう言った。
「でもっ…でもっ!!何かあったら絶対手伝うんだからっ!!…手伝うんだからっ!!」
「は、覇道…泣いてる!?とととと取り合えず落ち着こう、な?」
「うぇぇん…っぐっ…つーちゃんのバカぁ!!!でも大好きぃー!!!」



八神は肩を怒らせ施設棟への渡り廊下を歩いていた。
「ったく、こんな要望を一々出すから新撰組が疲労で倒れるんだっつーの!」
手には封を開けられた白い封筒が一つ。表には『陳情書』と行書体で墨を用い書かれていた。
「『帯出禁止の本が無くなった』?その位自分達でなんとかしろってーの!」

間も無く施設棟へ差し掛かる。
聳えるは三階建ての比較的低い建物。
高さの割りに広さはとんでもなく広大、端が霞んで見えるほどだ。
施設棟は名前の通り生物実験室や科学実験室、被服室や室内プールなど教室では行えない授業をする特殊施設を全部詰め込んだ棟だ。

八神は歩みを止め見上げる。ルームプレートに記された文字は『図書室』。
「図書委員会にはガツンと言ってやらないとな。」
つらら先輩に寄ると今は図書委員会の緊急会議で一般開放はされていないらしい。
絶好の機会と踏んだ八神は騒がしく雑踏の音が洩れる扉を勢い良く開放。
開口早々まくし立てた。
「新撰組です!陳情の件で参りました!」

静まり返る図書室。
施設棟の一階全てを仕様しているだけあり広さは尋常ではない。
本棚の海が視界の届く限り広がっている。
図書委員だろうか、彼らはまるで写真の様な一時停止をしていた。
床に伏せヘッドスライディングのポーズのまま固まっている者。
会議用机の下に足を抱え込み座っている者。
悪霊退散と書かれた鉢巻を頭に閉め祈祷している者。
『焼きそば』と筆で書かれた屋台を出している者並ぶ者。
椅子に座している生徒は誰一人として居ない。
「あ、あの…新撰組です…」
八神は目の前に繰り広げられるカルト集団の様な光景に恐れつつも改めて申し出る。
するとその言葉が何かの合図のように静寂を断ち切った。

「「「た、助かったぁあ!!!!!!!!!!!」」」
辺りに響く大音声。
八神は扉を閉めて外に出た。
再びルームプレートを見上げる。『図書室』。
「違う図書室だったか…」
封筒をポケットに乱暴につめ180度ターンする八神。
その背中に再び声が降り注ぐ。

「「「ちょwwwwwwおまwwwwwww」」」


「先ほどはお見苦しい光景を…まったくお恥ずかしい…」
「お見苦しいというか心底怖かったです。」
八神は図書室別室のソファに腰掛けて居た。
教室二つ分程の広さで本棚は当然、他には机や流し台。大型冷蔵庫に仮眠ベッドなどが置かれている。
恐らく委員の休憩室目的で使われる部屋だろうと察した。
新緑を思わせる色のソファに腰掛けた生徒が対面の八神に声をかける。
「わたしは図書委員会委員長、本多・菜月(ホンダ・ナツキ)と申します。」
「僕は新撰組の八神・命(ヤガミ・ミコト)と言います。陳情の件で伺いました。」
途端に顔を輝かせ、興奮冷めやらぬ調子で、
「ということは引き受けて戴けるのですね!」
ソファから勢い良く立ち上がり対面のソファとの間に挟まれたガラス製の机を叩く菜月。眼鏡がずれる菜月。
「い、いえ、それがですね…お断りしようと…」
「えぇぇぇぇえええぇぇぇえ!!!!」
両手を頭上に振り上げ大仰に仰け反る菜月。眼鏡がずれる菜月。
この恐怖空間から早く立ち去りたいと思う八神が続ける。
「此方としても『本が無くなった』と言うだけで要請されては正直身が持ちません。新撰組は便利屋では無いんです。」
ここで一息。
「ですから…」
「もぉおおうおう終わりです!この世は終わりだったんですよ!」
両手で己の頭を鷲掴みし叫ぶ菜月。眼鏡がずれる菜月。
「あの…」
「もう死にます!今、死ににいきます!映画化決定ですよ!」
がしりと頭を掴んだまま猛烈に左右に振る菜月。眼鏡がずれる菜月。
そのまま急に止まり、うな垂れた。

「あの本は…とても大事な物なのです…。」
そう緩やかなトーンで語りだした。
本は稀少書で歴史的、金額的にもとても貴重な物。
喪失となれば大問題になり委員は全員責任を問われクビ。
悪ければ怠慢による貴重な備品喪失で退学にもなるだろう。
勿論、委員総出で散々捜索はしたが見つから無い。
一人でも多くの人の手を借りたいが、外部には情報を漏らすことは不可能。
そこで数々の事件や要望を解決した実績を持つと聞く新撰組を頼るしかなかった、と云う旨だった。

「今思えば内輪で処理しなくてはいけない問題ですよね…ごめんなさい…」
菜月はずれた眼鏡を両手で位置を直し、ゆっくりと頭を下げた。
「頭…上げてください…」
八神は菜月を遮り立ち上がる。
「そういう事情ならば話は別です。微力ながら助太刀します。」

八神は図書委員長の顔が見たくなかった。
悲しく、何処か切なそうな表情が先刻のつらら先輩に被ったからだ。
「あ…あぁ…あっ…有難う御座います!八神さん!」
顔を破綻させてまで喜び涙を流す菜月。眼鏡がずれる菜月。


八神は思った。
たかが一冊の本、簡単に見つかるだろうと。
それが間違いだったのは直ぐに思い知らされることになるのだが。




▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

やっと一章の本編に入れました。
これからトンデモ路線に入りますよヒャッホー。
た、ただの学園ものじゃないんだからねっ!

ぶっちゃけ新撰組じゃなくてもよくね?とか思う今日この頃の雪都でした。(ひ
スポンサーサイト
COMMENT TO THIS ENTRY
----

事件ですよ!
事件なのです!
少しでも楽しんで頂けてるのなら本望ですww
いつもは非生産的な妄想ばっかしてる身ですが(ひ
それが形有る物に出来るので嬉しいんですよww
暫くは毎日書いていけそうです。

ららさんのも盛り上がりところですからね!
期待してますよ!

- from 雪都 -

----

ほほ
事件ですか!!
事件ですね!!
続き気になるよ!!
だんなは毎日書いて本当に偉いなぁ・・・
あたしはもう挫折気味です・・・

- from らら -

   非公開コメント  
スポンサーサイト覇道高校、新撰組!(仮)  第六幕のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

雪都

Author:雪都
name:雪都
age:20
sex:♂
condition:神様、ゲームを最後まで続ける力をください

messenger☆
heart_to_heart_symphony
@hotmail.com

mixi☆
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=1880641

カウンター

ペット

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

doumei


CopyRight 2006 君と私のクロニクル All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。